こころちゃんは、最近、自分のことがきらいでたまらなくなっています。どうしても自分を好きになれず、つらい気持ちでいっぱいです。今日はつらい気持ちをカームさんに相談しに来ました。
最近、自分のことが本当にきらいなんだ。何をやっても上手くいかないし、もう全部いやだよ…。
それはとてもつらいし、疲れてしまうね。話してくれてありがとう。こころちゃんが自分に厳しくなってしまうのは、実はこころちゃんが悪いわけじゃないんだよ。
どういうこと?みんなと同じようにできない私が悪いから、自分のことがきらいになってるんじゃないの?
違うよこころちゃん。そう思ってしまうのは「もっと頑張らなきゃダメ」とか「周りの人と同じようにできないとダメ」って言われてきた、こころちゃんの周りの環境のせいかもしれないんだ。
ポイント1
自分がきらいなのは、環境や経験が影響している
「自分がきらい」と感じる気持ちは、自分の性格や行動の結果ではなく、これまで育ってきた環境が大きく影響していることがあります。特に親や兄弟などの身近な人から、他人と比べられたり、厳しい言葉をかけられて育つと、自分に対して大変厳しくなり、自信を失いやすくなってしまいます。まずは、そうした影響があったことに気づいてみましょう。
そういえば私、周りと比べてばかりで、自分だけのことってあんまり考えたことなかったかも…。
それは、こころちゃんが『もっと頑張りたい』って思っている証拠だよ。とても素晴らしいことだね。これからは、自分がきらいになるくらい頑張れる自分に、少しずつ寄り添ってあげてほしいな。
でも今の自分は、あんまり好きじゃない…。
無理に自分を好きになろうとしなくてもいいんだよ。「自分がきらいな自分でもいいんだ」と自分にOKを出すことで、心が少しずつ軽くなるのを感じられるよ。
ポイント2
今の自分を少しずつ受け入れることが大切
「自分がきらい」と感じる人は、「もっとこうなりたい」という高い理想や希望を持っている人である証拠でもあります。今の自分が、あなたの目標から遠く感じていても大丈夫。今の自分を少しずつ受け入れてあげることで、心が軽くなり、自分に優しくできるようになります。無理に自分を変えようとせず、まずは「今の自分でも大丈夫」と優しく思ってあげることから始めましょう。
きらいな自分でもOKって、考えたことなかった…。わたしにもできるかな。
うん、最初は慣れないかもしれないけど、大丈夫。自分がきらいに思えるくらいがんばれるんだから、きっとできるようになるよ。これまでたくさん頑張ってきた自分を、たくさんほめてあげてね。
まとめ
自分がきらいだと感じるとき、それはこれまで頑張ってきた証拠でもあります。周りの期待や環境に影響されて、つい自分を責めてしまうこともありますが、そんなときこそ自分に優しくしてあげることが大切です。
自分がきらい…そんなときに自分に優しくする方法
自分がきらいと感じる理由を知る
自分を否定してしまう気持ちは、育った環境や周りの影響が大きく関係しています。自分だけの問題ではないことを意識しましょう。あなた一人が抱える問題ではありません。
今の自分を少しずつ受け入れる
これまで頑張ってきた自分を認めてあげましょう。今は理想の自分でなくても「今の自分で大丈夫」と受け入れることが心を軽くするポイントです。
決して無理をせず、「今の自分でいいんだ」と自分に声をかけてあげてください。今の自分を少しずつ受け入れると、心が軽くなり、自然に自分を大事にできるようになります。
Calm
この会話で使われている心理学的アプローチ
この会話で使われているのは、ロジャーズのクライエント中心療法とアドラー心理学です。
クライエント中心療法は、自己肯定感を育てるために「無条件の肯定的関心」を大切にします。自分を厳しく評価しがちな時でも、自分に対して温かく、優しく接することで、自己否定感を和らげることができます。
アドラー心理学では、完璧を目指すのではなく、「自分をあるがまま受け入れる」ことを重視しています。自己受容が進むと、自分に対する厳しい目線が和らぎ、心のバランスが取れてきます。
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